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Jポップとは何か―巨大化する音楽産業 (岩波新書)Jポップとは何か―巨大化する音楽産業 (岩波新書)
(2005/04)
烏賀陽 弘道

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 音楽産業が不況と呼ばれているが、「国内企業に限っての話だろう」、と思う人も多いはず。メディアとしてのCompact Discが廃れても、I-podを筆頭にHD型のプレイヤーが需要をのばしており、むしろ10年前より(Jポップバブル;宇多田が500万枚という中古市場を壊滅させるような記録をたたき出した頃)、音楽に触れる機会が増えていると感じるはずである。では、なぜに音楽産業が不況といわれているのか、この本は間接的に、しかし、とてもわかりやすく答えを示してくれている。

 音楽産業は、ソフト(楽曲)そのものを流通させることで潤う産業であったが、こと日本においては、その下部構造となっていたのがSonyのCD開発にみられる、ハード面での躍進であった。今、こうした下部構造を担っているのはAppleである。つまり、下部構造となる役割をAppleに奪われた結果、ソフトの楽曲さえもが、I-tunesなどの楽曲配信なる、日本の物資メディア(CDやMD)の流通とは異なるかたちで普及してしまった。ソフトは何らかのかたちで、ハードに追従するため、CDプレイヤーからHDプレイヤーの移行は、ソフト流通のイニシアティブの移行でもあったといえる。

 ここ最近、大手レーベルがJポップでの洋楽を意識しはじめたのも(安室奈美恵などに顕著)、これと無関係ではないだろう。BRUTUSでは、2008/09/01号では「日本語で歌おう!Jポップ特集」という特集が組まれている。このカラオケという戦略も無視できない。確かに、楽曲配信においては、日本は海外に出遅れたが、MIDI規格においては、むしろ日本のほうが早くから、その可能性に気づいていた。Jポップバブルのソフトの大量生産を可能にしたのも、MIDI・サンプラーである。現在の着メロなどのビジネスモデルはその成果であり、その先駆といえるのがカラオケである。20数年間も生きていると、こうしたパラレルな現象におめにかかれるものである。音楽産業の市場の目安となる、著作権使用料に占める割合は、いまではパッケージメディアで大幅な減少、演奏(ライブ)、通信で増加している(週刊ダイヤモンド 2008/08/23)。

 話はそれるが、流通革新は、環境的にもうしぶんなく、コストは安くすむ。その一方で、LPプレスなどの独自の文化・技術が廃れていくのも事実であり、Primal Screamなどは、このような危惧に対して、新曲をLPでだすなどの活動をしている。またロンドンのアンダーエイジのレーベルなどは、DIY精神が強く、かれらも同様にプレスしている。チップチューンミュージックをはじめとして、最近では初音ミクなど、電子音楽と既得権益が強い日本ではこうした風潮は無意味なんだろうな。

 それでも、この鳥賀陽氏、オリコン株式会社相手に、オリコンの情報操作を訴えるなど、現在の日本の音楽産業にアンチテーゼを投げかけている。


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テーマ:j-pop - ジャンル:音楽


















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