『アニオタが非オタの彼女にアニメ世界を軽く紹介するための10本』というブログエントリーに触発されて、ぼくも選んでみた。なので、まずは上の記事を読んでほしいんだけれど、上の記事は選定の基準もわかりやすくて、とてもおもしろいです。
必然的にかぶっちゃう作品が出てきたのですが、まぁここでは、『萌え』とか『美少女』や『メカニック』とかオタク周辺につきまとう語彙から離れたアニメを基準としています。そのため、オタク的要素が濃いものもあるけれど、そのぶん、一般的なオタクくささをださずに、アニメ監督の価値観や表現技法を『すりこませる』のにはいいのかなと思っている。
1.サムライチャンプルー (監督:渡辺信一郎)女の子はやっぱり、Jポップを聞いている娘が多いはずで、エンディングの『四季ノ唄』をMINMIが歌っているってだけでも、見やすいと思う。カウボーイビバップの音楽は、サンライズのメディア展開のねちっこい部分があって多少ださくて、それが菅野ようこの良いところではあるんだけれど、女の子に聞かせるならサムライチャンプルーのほうがいいと思う。ストーリーもすごく無難だし、奇抜なアニメーションの動きをみているだけで楽しめるっていう点でいいかなと思う。
2.カイバ (監督:湯浅政明) やわらかくサイケなSF、かなり奇抜なアニメで、彼女にみせるうんぬん以前に、アニメ友達のなかでも意見がわかれると思う。でも、このアニメって子供にみせたくなるようなある種の倫理観をもっているし、テーマもシンプルで直球なところがある。だから一概に否定しづらいアニメだし、多少なりとも考えることができるオンニャの子ならばアニメだからできることがあるんだなって、気づいてくれるんじゃないかな?
3.秒速5センチメートル (監督:新海誠) 山崎まさよしとかリンドバーグの楽曲が使われているから、重くはないんだけれど、完全にオタク世界系の物語。これをみると『耳をすませば』ってホントにすごいんだなぁって改めて気づく。でも村上春樹が好きなハルキニストの女の子って多いし、そういう娘はこういう恋愛の気持ち悪さに無自覚だから、ならばこれも受け入れるのじゃないかな?
4.True Tears (監督:西村純二) これはないだろって、わかっていつつも、女の子の反応を見てみたい作品。エロゲーからのアニメ移植なんで、キャラデザインとか、受け入れられないところも多いだろうけれど、ストーリ展開が気持ちいいし、色彩演出もきれい。その女の子(彼女)が、オタク要素が強いけれど、コンテンツとしての完成度がアニメを受けれ入れられるかどうか、ってのボーダーにはいいじゃないかな。
これは派生的に、どうして海外で日本映画の受けがよくないのに、アニメの受けがいいのかって問題になると思うし、そういうのを考えないと、やっぱりアニメの面白さってわからないからね。
5.東京ゴッドファーザーズ (監督:今敏) 上のリストと被っているのだけれども、これは問題ないでしょ。家族とも見えるし、誰もが楽しめるような、(その分、今敏の作品のなかでは退屈ではあるけれど)ぶっちゃけ、実写でいいんじゃない、っていうもの。
6.時をかける少女 (監督:細井守) インテリな彼女に、筒井康隆の名前をふせたままで、見せたいアニメ。
「純粋におもしろい」って返事がきたら、アニメでのコミュニケーションは諦めましょう。「う〜ん、なんか気持ち悪いね」って返事が来たら、すかさず『シナリオ・時をかける少女』を用意しましょう。これでOKです。
7.魔女の宅急便 (監督:宮崎駿) おすすめされなくても、見ている女の子は多いと思う。でも、これを折に、ジブリブランド、松任谷由実の「やさしさにつつまれたなら」が注目を浴びたのに、んじゃ、スタジオ4℃やAKIRAが注目されたかってと言えば、そんなことはない。ジブリの中でも、アニメ業界に外部貢献した作品。もう一歩ふみこまないと、アニメをおすすめなんてできないって意味では見直してほしいなぁと思う。
8.千年女優 (監督:今敏) 今敏の作品が二本はいってしまったけれど、こっちは難しいな。ちよこの最後の台詞で「あなたを好きなわたしが好き」っていう、オタク的な自己満足があるんだけれど、とりあえずそういうのを抜きにして、今敏のアニメのつくりかたを単純に楽しめるかってのを見てみたい。
9.ミチコとハッチン (監督:山本沙代) スタジオ4℃は難しいとしても、マングローブならばいけるんじゃないって思ってしまって、つい二本入れてしまった。
大後寿々花が声優していたり、SOIL&"PIMP"SESSIONSがOPだったりと、「いいものはいいじゃん」っていうマングローブのスタンスは、アニメの入り口としてはやわらかいくていいと思う。
まぁ最終的には、渡辺信一郎が気になって、スタジオ4℃も気になってくれるとかいう期待が若干はある。
10.立喰師列伝 (監督:押井守) 富野や庵野がこのリストに入らないのは当然として、じゃあ押井はどうなのって考えたときにでてきたのがこれ。スカイクロラが面白かったならば、ちがったリストになったかもしれない。アニメやドラマとかいう媒体の種類以前に、趣味をつかったコミュニケーションをとるならば、多少なりとも頭をつかってもらわないと無理なわけで、だからといってイノセンスを読み解けとかは無理難題。立喰師列伝を見て、「なんじゃいこの映画は」っていう疑問ぐらいはもってもらわないとアニメなんかみせられないよ。