「Press On」 Lack of Afro もし、アナタが検索エンジンに「Lack of Afro」と打ち込めば、たくさんの洋楽専門店のアドレスが返ってくるだろう。そう、一部の方面で売れているんです。 Lack of Afroとは、マルチプレヤーAdam Gibsonのソロプロジェクト。イングランドの南西部エクセター出身、現在ロンドンで活動中。Small Facesの「Afterglow」をサンプリングするなど、そのモッズぶりは、ジャズ、ファンク、エレクトロニカなど幅広い音楽的嗜好をもっている。ジャケットやバンド名のキャッチーな雰囲気は、楽曲にもそのまま現れていて、ワウ・ギターやマッチョなドラムさえもが、何故かやわらかくポップにきける。 このバンドの話題性の一つが、Arctic Monkeysの「The Sun Goes Down」のカヴァー。ハモンドオルガン(はじめて耳にする名前の楽器であるが)やワウなどのエフェクターで、あのコマ切れみたいなドライヴを、やわらかい、でも重いファンクヴァージョンにカヴァーしている。ファンクの深いリズムを壊さずない、こうしたポップなメロディーは、フロアだけでなく、リスニングとしてもモッテコイ。
「Set It Up」 The Bamboos 最後に、大西洋をわたって、オーストラリアのバンド。よく、最近のディープファンクが「現在進行形」って説明されるけれども、これは世界各地で、バンドが局地発生的に、それぞれの音をもってでてきているからと思う。そんな中、The bamboosはかなり注目されている。ファーストの『Set it up』では、オーセンティックですばらしいく、セカンドの『Rawville』ではホーンセクションを加えたり、歌ものが増えている。『Rawville』は、カットで数曲しか、もっていないのだが、Alice Russelを迎えた「Bring It Home」、Kylie Audistをフィーチャーした「I Don't Wanna Stop」など、うたものがカッコイイ。Hip-Hopやソウルを大胆にとりいれているので、もし王道的なディープファンクを求めている人は少し侵食気味に感じるかもしれないが、こうしたおもしろさが、「現在進行形」っていうことなのだろう。