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true tears vol.4true tears vol.4
(2008/06/25)
名塚佳織吉野裕行

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 美少女ゲームから移植して、好評だった数少ないアニメで、そこは、efと同様。[関連記事]作画をみれば、その手のアニメだとすぐにわかってしまって、手をだしにくいタイプだが、作画監督が関口加奈味(攻殻sssの作画監督)、音楽監督が若林和弘と、豪華スタッフ。また、制作会社が、アニメ舞台の富山で活動しているという、妙な話題性をもっている地方会社。さらに、原作とはテーマが共有なだけであって、完全にオリジナル作品とのこと。

 作画、音楽、人物描写、演出などが高いクオリティーでまとまっていると評判がよく、確かにとおもう。まぁ、アニメでの「高いクオリティ」という評価の表現は、あてになるものではないけれど、この色彩設定やライティングなどは、まず他のアニメではみられない。音楽監督については、すでに裏打ちされた既得権益。キャラクターデザインについては、ややオタク要素があって体のラインが細いが、表情変化が豊でみていて気持ちがいい。その中でも、(アニメとして、という意味あいにおいて)、ストーリテリングのオリジナリティが高く、新しい。


■これ以降で物語・作品に関する部分を少しだけ明かしています。


 簡単に、ストーリについて、
 男子高校生の主人公は、その幼なじみと互いに好いているが、ノエという不思議な空気をもっていて快活な少女に出会いお互いに魅かれあう。主人公と幼なじみの間には、血縁的ないざこざがあるが、その問題が解きほぐれたとき、最終的に主人公は幼なじみを選ぶ。

 途中までのストーリ構成は、村上春樹の「ノルウェーの森」に近いと感じる。 ノルウェーの森では、直子が死んで、緑を受け入れるかたちで、ストーリが収束する。実際、ワタナベは何も選んでなく、自分や他人を傷つける選択を避けている。でも、このアニメは、世界系的なメタで、おしつけがましいエンディングを選択せず、それぞれの登場人物が痛みもって成長する、正統なジュブナイル・群像となっている。ノエという登場人物は、オタク的な登場人物としてみえるが、世界系の物語の登場人物とはみえず、彼女の選択した行為が現実的に物語を進ませている。普通、アニメのマーケッティングとしては、こうした不整合な登場人物が、ストーリを飛躍させるものだけれども、ノエは現実的に傷ついて、現実的にそれを克服しようとする。
 まぁ、たんに、アニメの形式でなくとも、月9ドラマ・フォーマットでも、少し手を加えれば通用するだろうなと。ただ、アニメで、こうしたストーリテリングにお目にかかれるのはけっこう珍しい。
 
 村上氏は、94年以降、おしつけがましいストーリーの収束を避けるようになっているが、ふとみたアニメで、オタク的なアニメも、世界系的な小説も変わっていくところでは、変わっていくものだと感じた。


■追記:アニメの舞台となった地方が「聖地」として、観光でにぎわっているが、これが観光でなく地域産業と発展すればなぁ、と興味本位で思う。





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